「50代で公務員から民間企業へ転職したら、生活はどう変わるのだろう?」
「これまでの公務員経験は、民間企業でも通用するのだろうか?」
長年、公務員として働いてきた人ほど、民間企業への転職にはさまざまな不安があると思います
私も約33年間、国家公務員として勤務した後、50代で民間企業へ転職しました
公務員として長く働いてきたので、民間企業で働くことについては、ある程度のイメージを持っていたつもりでした
ところが、実際に転職してみると、「想像していたより良かったこと」と「想像以上に厳しかったこと」の両方がありました
勤務時間は8時間から7時間になり、16時に帰れることで自分の時間が増えました
定時になればみんな一斉に帰るため、「自分だけ先に帰りにくい」という雰囲気もありません
一方で、公務員時代には考えもしなかったようなことも経験しました
50代で転職して、これまでの役職や立場がなくなり、平社員として一から仕事を覚えること
年下の社員にも気を使いながら仕事をすること
そして、長年公務員として働いてきた私にとって特に大きなギャップだったのが、小規模な同族会社ならではの人間関係や組織の力関係でした
さらに私は、転職先で試用期間中に契約が継続されず、短期間で仕事を失うという経験もしました
この記事では、50代で公務員から民間企業へ転職した私自身の経験をもとに、転職して初めて分かった「想像と違ったこと」を、良かったことも悪かったことも含めて率直に紹介します
これから50代で公務員から民間企業への転職を考えている方に、転職後の現実をイメージする材料にしていただければと思います。
50代で公務員から民間企業へ転職して分かった「想像と違ったこと」
公務員から民間企業へ転職すると、給料や仕事内容が変わることは、転職前からある程度分かっていました
しかし、実際に働いてみると、それ以上に大きな違いを感じたのが、職場の雰囲気、働き方、人間関係、そして会社という組織のあり方でした
私が特に「想像と違った」と感じたのは、次のようなことです
想像より良かったこと
- 8時間勤務から7時間勤務になり、勤務時間が短く感じた
- 16時に帰れることで自分の時間が増えた
- 仕事が終われば無駄に職場に残る人がいなかった
- 定時になるとみんな帰るので、帰りにくさがなかった
- スーツではなく作業服になり、通勤が身軽になった
想像以上に厳しかったこと
- 試用期間で仕事を失うという経験をした
- 公務員時代の役職や立場がなくなり、平社員になった
- 雑用も当然のように自分でやる必要があった
- 年下の社員にもかなり気を使った
- 公務員と民間企業では仕事に対する考え方に違いがあった
- 小規模な同族会社ならではの人間関係や力関係を経験した
ここから、私自身が実際に感じたことを詳しく紹介します
転職して「想像より良かった」と感じたこと
1.8時間勤務から7時間勤務になり、思った以上に短く感じた
公務員時代は、基本的に1日8時間勤務でした
長年その生活を続けてきたので、民間企業への転職で1日7時間勤務になっても、「1時間短くなるだけだから、それほど変わらないだろう」と思っていました
ところが、実際に働いてみると、7時間勤務は思っていた以上に短く感じました
たった1時間の違いでも、毎日積み重なると大きな差になります
仕事を始めてから「もうこんな時間なのか」と思うことが増えました
50代になると、仕事だけではなく、自分の時間をどう過ごすかも大切になってきます
そう考えると、勤務時間が1時間短くなることは、転職してみて初めて分かった大きなメリットでした
2.16時に帰れるようになり、自分の時間が増えた
民間企業へ転職して特に良かったと感じたのが、16時に仕事が終わる生活です
公務員時代には、16時に仕事が終わって帰るという生活は考えられませんでした
ところが、転職後は16時に仕事が終わります
まだ夕方です
妻も会社で提示の17時終わりで、だいたい17時30分ごろに帰宅するのですが、私はその前に帰宅しています
昔は妻が先に家にいましたが、今は私が先に家にいますので、そのことがとても新鮮に感じました
また、帰宅してから食事をしたり、家族と過ごしたり、趣味を楽しんだり、自分のやりたいことをする時間が増えました
資格の勉強する時間も確保しやすくなったのは正直ありがたかったです
転職というと、どうしても「給料がいくらになるのか」「仕事内容はどうなのか」ということばかり考えてしまいます
しかし、実際に転職してみて感じたのは、「仕事以外の時間がどれだけ増えるか」も非常に重要だということです
50代からの転職では、収入だけでなく、時間の価値も考える必要があると感じました
3.仕事が終われば、無駄に職場に残る人がいなかった
これも、公務員時代との違いとして印象に残っています
私が転職した会社では、仕事が終わっているのに、何となく職場に残っている人がほとんどいませんでした
やるべき仕事が終われば帰る
非常にシンプルです
公務員時代には、職場によっては課業終了後も仕事をしている人がいたため、「まだみんな残っているから、自分も帰りにくい」という雰囲気を感じることがありました
もちろん、これは公務員すべてに当てはまるわけではありません
あくまで私が長年勤務した職場との比較ですが、民間企業に転職して「仕事が終わったら帰る」という考え方が明確だったことには驚きました
4.定時になるとみんな一斉に帰るので、帰りにくいと感じなかった
転職前は、「民間企業は忙しいから、定時に帰ると周囲から何か言われるのではないか」と考えていました
ところが、実際には逆でした
定時になると、みんなが一斉に帰ります
周囲が仕事をしている中で、自分だけ先に帰るわけではありません
そのため、「定時に帰りたいけれど、帰りにくい」という感覚がほとんどありませんでした
これは私にとって意外な経験でした
「民間企業=残業が多い」というイメージを持っていましたが、実際の職場は必ずしもそうではありません
会社によって働き方は大きく違うということを実感しました
5.スーツではなく作業服になり、通勤が身軽になった
公務員時代は、基本的にスーツで仕事をしていました
しかし、転職先では会社の作業服を着て勤務していたため、スーツで通勤する必要がなくなりました
これも、実際に転職してみて初めて感じたメリットです
毎朝スーツやワイシャツを選ぶ必要もありません
革靴などにも気を使わなくて済みます
何より、スーツを着て通勤しなくていいことが、思っていた以上に気楽でした
仕事の内容だけでなく、服装が変わるだけでも、通勤時の心理的な負担が変わるものだと実感しました
ここからは「想像以上に厳しかったこと」
ここまで紹介したのは、転職して良かったと感じたことです
しかし、50代で公務員から民間企業へ転職して感じたことは、良いことばかりではありませんでした
むしろ、ここから紹介する経験によって、「公務員という組織の中で長く働いてきたことは、決して当たり前ではなかった」と感じるようになりました
6.試用期間で、あっさり仕事を失うことになった
私が50代で民間企業へ転職して、最も大きな衝撃を受けたのがこれです
公務員時代には、長く働くことが前提となる環境にいました
もちろん、公務員でも問題を起こせば処分を受けることはあります
しかし、長年勤務してきた私にとって、「会社の判断によって、短期間で仕事を失うことがある」という現実は非常に大きなギャップでした
実際、私は転職先で試用期間中に契約が継続されないという経験をしました
転職活動をしているときは、「50代で採用されるか」ばかりを心配していました
しかし、実際に経験してみると、それだけではありません
「採用された後、本当に長く働ける会社なのか」ということも非常に重要だと分かりました
50代の転職では、求人票に書かれている給与や休日だけでなく、会社の経営状況や職場の雰囲気、試用期間の条件なども慎重に確認する必要があると思います。
7.公務員時代は幹部扱いでも、民間企業では平社員
これも、50代で転職したからこそ感じた大きなギャップです
公務員時代の私は、長年の勤務経験があり、職場ではある程度の立場がありました
しかし、民間企業に転職すれば、それまでの立場はリセットされます
転職先では新人です
当然、平社員からのスタートでした
それまでの経験がまったく評価されないというわけではありませんが、前職での肩書きがそのまま転職先で通用するわけではありません
当然、雑用も自分でやります
朝の掃除は一番早く来てやりますし、トイレ掃除も当たり前のようにやります
これまで部下や若手が担当していたような作業員的なことも、自分自身で行わなければなりません
こうなることはある程度わかっていましたが、実際にやり始めると「あの頃はこんなことしなかったよなあ」とふと思うことがありました
しかし、50代で転職するなら、これはある程度覚悟しておいたほうがいいでしょう
「前職ではそれなりの立場だった」という意識を捨てて、転職先では新人になる
この気持ちを持っていたほうが、転職後のギャップを小さくできます
8.年下の社員にも、想像以上に気を使った
50代で転職すると、当然ながら自分より年下の社員と一緒に働くことになります
私の場合も、年下の社員に仕事について質問したり、確認したりすることがありました
これまでの公務員生活では、自分の経験や立場から、周囲に仕事を指示する側になることもありました
ところが、転職先では立場が逆になります
自分のほうが年上でも、仕事については教えてもらう立場になることがあります
そのため、
「この聞き方で大丈夫だろうか」
「年下だからといって偉そうに思われないだろうか」
など、想像以上に気を使いました
50代の転職では、仕事内容だけではなく、「人間関係の中で自分の立場が変わる」ことも覚悟しておく必要があります
9.公務員と民間企業では、仕事に対する倫理観にも違いがあった
私が転職して感じたもう一つの大きな違いが、仕事に対する考え方です
私は長年、公務員として仕事をしてきました
公務員の仕事では、
- 公平性
- 公正性
- 手続きの適正さ
- 説明責任
- 法令や規則の遵守
などを強く意識してきました
もちろん、民間企業にもコンプライアンスや企業倫理はあります
ただ、私が勤務した小さな清掃業の会社では、公務員時代とは仕事に対する考え方や判断基準がかなり違うと感じる場面がありました
特に「公務員時代なら、これは問題になるのではないか」と思うようなことが、民間企業では必ずしも同じように扱われないこともありました
これは、民間企業全体を否定する話ではありません
会社にはそれぞれ企業文化があります
大企業と中小企業でも違いますし、同じ中小企業でも会社によって大きく違います
だからこそ、50代で公務員から民間企業へ転職する場合は、「仕事内容」だけでなく「その会社がどのような価値観で経営されているのか」まで確認することが重要だと感じました
10.小さな同族会社では、経営者の身内が大きな影響力を持つことがある
そして、私が実際に経験して最も驚いたことの一つが、小規模な同族会社ならではの人間関係でした
私が勤務した会社は小さな有限会社で、同族経営の会社でした
そこで感じたのが、「会社の正式な役職と、実際の職場での影響力は必ずしも一致しない」ということです
私が勤務した会社では、経営者の身内である女性事務員がいました
形式的には一人の事務員でしたが、社長や取締役との関係が近いことから、職場では非常に大きな影響力を持っていました
つまり、組織図だけを見れば「事務員」であっても、実際の職場ではそれ以上の力を持っているように感じることがあったのです
これは、長年公務員組織で働いてきた私にとって、かなり大きなカルチャーショックでした
公務員組織では、基本的に役職や職務権限などによって、誰がどのような権限を持っているのかが明確です
一方、小規模な同族会社では、経営者との血縁関係や個人的な信頼関係が、職場での影響力につながる場合があります
もちろん、すべての同族会社がそうだという意味ではありません
実際、同族会社にも家族経営ならではの意思決定の速さや、経営者との距離の近さというメリットがあります
ただ、私自身はこの経験を通じて、「公務員から民間企業へ転職するときは、会社の規模だけでなく、経営者と社員の関係や会社の組織風土まで見ておく必要がある」と強く感じました
50代で公務員から民間企業へ転職するなら「会社選び」が非常に重要
今回の転職経験を振り返ると、50代の転職では「採用されること」だけを目標にしてはいけないと思います
特に公務員から民間企業へ転職する場合、これまでとはまったく違う組織文化の中で働くことになります
そのため、「自分がその会社の文化に合うのか」という視点も非常に重要です
転職活動では、求人票だけでは分からない部分についても、できるだけ情報を集める必要があります
例えば、
- 会社の規模
- 同族経営なのか
- 経営者と社員の距離
- 社員の年齢構成
- 年下の社員との関係
- 定時に帰れる職場なのか
- 残業の実態
- 試用期間の条件
- 正社員としての雇用条件
- 会社の雰囲気
などです
50代になると、転職先で長く働けるかどうかは非常に重要です
だからこそ、「採用されればどこでもいい」ではなく、「自分が長く働ける会社なのか」を見極めることが大切だと思います
まとめ|50代の公務員転職は「想像と違うこと」が必ずある
50代で公務員から民間企業へ転職して、私が実感したのは、転職前に想像していたことと、実際に働いてみたことには大きな違いがあるということでした
良い意味での「想像と違ったこと」もありました
8時間勤務から7時間勤務になり、思った以上に勤務時間が短く感じました
16時に帰れることで、自分の時間も大きく増えました
仕事が終われば無駄に職場に残る人も少なく、定時になればみんな一斉に帰るため、「帰りにくい」というストレスもありませんでした
スーツではなく作業服になったことも、通勤をかなり身軽にしてくれました
一方で、厳しい現実もありました
公務員時代の立場はリセットされ、転職先では平社員です
雑用も当たり前にやります
年下の社員にも気を使いながら仕事をしなければなりません。
そして、試用期間で仕事を失うという、公務員時代には想像していなかった経験もしました
さらに、小さな同族会社では、経営者の身内が正式な役職以上の影響力を持つという、組織文化の違いも経験しました
この経験から私が一番伝えたいのは、「公務員と民間企業は、仕事内容だけでなく、組織そのものが違う」ということです
50代で公務員から民間企業へ転職する場合、給与や休日、仕事内容だけを見るのではなく、「この会社で自分は長く働けるのか」という視点を持つことが非常に重要です
私自身、50代で転職したことで、良い意味でも悪い意味でも、公務員時代には知らなかった世界を経験することができました
転職は決して簡単ではありません
特に50代では、若い世代とは違った難しさがあります
それでも、実際に転職してみなければ分からないこともたくさんあります
この記事が、これから50代で公務員から民間企業への転職を考えている方にとって、少しでも参考になれば幸いです
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