私は50代で国家公務員を退職することを決意しましたが、そこにいたるまでにいくつもの葛藤がありました
私の場合は、「人間関係」が引き金になって退職を決意しましたが、当時は感情的部分が強く出過ぎていたこともあり、「絶対にやめてやる!」という気持ちだけが先行していました
もちろん多少の不安はありましたが、長年働いてきた経験があれば何とかなるだろう――そう考えていたのも事実です
しかし、いざ転職に舵を切り始めたとき、ここまで公務員として勤務してきた自分の立場を捨てると起きる現実に気づき、ためらいが生まれました
今回は、私が強く感じたことを、これから転職を考えている同年代の方に向けて正直に書きたいと思います
給与が下がる現実
公務員から民間企業への転職では、給与が下がる可能性が高いことは理解していました
しかし、私は係長級の防衛事務官で、かつ出世コースから外れていたため、そこまで下がるとは思っていませんでした
ところが、給与明細や源泉徴収票を見たとき、自分が思ったよりも給与をもらっていたことを実感しました
いくら出世コースから外れていても、そこは一応は幹部相当事務官
さらに30年以上積み上げたものは伊達じゃなかったわけです
ここで改めて自分の給与は、そんなに低くないことを思い知った次第です
家族の反対への不安
妻の同意は取っていましたが、それでも完全に納得はしていないと私は思っていました
安定した生活基盤を50代になってわざわざ手放すというリスクを負ってまで、転職するのはちょっと…と考えるのが自然なことだと思います
そのせいか、私がこういうところで応募したと話すと「そこは通勤大変でしょ」とか「ネットの口コミの評判悪いけど大丈夫なん?」という感じの会話が出るときもありました
それを聞くたびに本当に心配させている、不安にさせて申し訳ないという気持ちでいっぱいになりました
そのため、「自分の選択で家族に負担をかけるのではないか」という気持ちは、想像以上に重く感じました
50代の転職は、自分一人の問題ではないと強く実感した次第です
賞与の大きさを転職後に改めて実感
公務員時代、賞与は毎年ほぼ同じ時期に支給されるものでした
景気に左右されにくく、大きく減る心配もほとんどありません
当時はそれを特別とは感じていませんでした
しかし、転職を考え始めてから、その安定性の価値と想像以上に大きな金額であることに気づきました
転職活動して知りましが、民間の賞与はだいたい2か月分の条件が多かったからです
もちろん、それ以上の求人もありましたが、それは私のような50代の平凡な国家公務員ではいけるところはありません
しかし、公務員の場合は4.6か月分あるため、年収で見るとその差は一目瞭然でした
この賞与の存在は、私の転職の決意を鈍らせるのに十二分の効果がありました
月給だけを見て比較してはいけない
これが公務員から転職する前に改めて知ったポイントです
特に私のように家のローンが残っている方は、賞与のことをより考える必要があります
福利厚生と有休の取りやすさの違い
今まで有休は計画的に取得でき、周囲もそれを当然として受け入れる文化がありました
体調不良や家庭の事情でも休みを取りやすく、制度が実際に活用されていました
若い頃は業務の関係で遠慮する風潮があったりもしましたが、現在は逆にとりましょうという空気に変わり、自由にとっていました
もちろん、民間企業にも有休制度はありますが、今までのように気軽にとれる環境ではない可能性が高いです
業務量や職場の雰囲気によっては、取得のタイミングを考える必要がある場面もあるでしょう
制度があることと、気兼ねなく使えることは別だと感じました
また、公務員は土日祝の休みが当たり前、夏季休暇と年末年始休暇もあり、年間120日以上の休みがあります
さらに、ゴールデンウイークや飛び石連休があると、間の平日に有給をとって長期休暇にすることを上の人間が推奨してくれます
自由に有給が取れるというのは、ワークライフバランスの充実につながっているため、家族との時間を当たり前のように確保できていた環境だったといえます
50代公務員が転職前に確認しておくべきこと
もし同じように転職を考えているなら、次の3点は事前に確認しておくことをおすすめします
- 年収が実際にどれくらい変わるか
- 賞与制度の仕組み
- 有休取得や働き方の実態
求人票だけでは分からない部分も多いため、転職サービスなどで客観的な情報を集めておくと安心です
まとめ
今回のまとめは以下のとおりです
- 公務員時代より給料は下がるのが普通
- 50代公務員の転職は家族に大きな不安をかける
- 公務員時代の賞与は、想像以上に大きい
- 有給の取りやすさがなくなり、家族との時間が減る可能性もある
- 転職する前に「年収の違い」、「賞与の仕組み」、「有給取得や働き方の実態」を事前にしらべておく
50代の転職は、若い頃の転職とは重みが違います
給与、家族、働き方――
どれも生活に直結する問題だからです
だからこそ、勢いではなく「納得して選ぶこと」が大切だと感じました
この体験が、これから一歩を踏み出そうとしている誰かの参考になれば嬉しく思います
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