「50代から公務員を辞めて、民間企業へ転職するのはやっぱり厳しいのだろうか?」
私自身、50代で国家公務員を退職して民間企業への転職活動を始めるまでは、ある程度の苦労は覚悟していました
私は約33年間、国家公務員として勤務し、その後、50代で防衛事務官を退職して民間企業への転職活動を始めました
公務員として長く働いてきたので、これまでの経験を活かせば、事務職や経理職なら比較的見つかるだろうと思っていた部分もあります
しかし、実際の転職活動は想像以上に厳しいものでした
50代という年齢、地方在住という条件、公務員経験と民間企業で求められる経験の違いなど、いくつもの壁がありました
さらに、書類選考で不採用になるたびに精神的なダメージもあり、転職活動を続けること自体が体力的にも負担になっていきました
この記事では、私が50代で公務員から民間企業へ転職活動をした実体験をもとに、特に苦労したことを7つ紹介します
これから50代で公務員から民間企業への転職を考えている方の参考になれば幸いです
公務員から民間企業への転職は想像以上に苦労した
最初にお伝えしたいのは、「公務員として長く働いてきたからといって、民間企業への転職が簡単になるわけではない」ということです
むしろ、私の場合は、
- 50代という年齢
- 国家公務員としての長い職歴
- 民間企業での実務経験が少ない
- 地方在住
- 希望する事務職求人が少ない
といった条件が重なり、転職活動にはかなり苦労しました
特に難しかったのは、公務員として身につけた経験を、民間企業の採用担当者に「この人を採用するメリットがある」と理解してもらうことでした
ここからは、実際に私が苦労したことを7つ紹介します
公務員から民間企業への転職で苦労したこと7選
① 50代という年齢が大きな壁になった
まず、最も大きな壁だと感じたのが50代という年齢です
公務員から民間企業へ転職する場合、これまでの職歴や資格だけではなく、「何歳で転職するのか」という点も大きく影響します
私自身、50代で転職活動を始める前から厳しいことは覚悟していました
しかし、実際に求人へ応募してみると、その厳しさを改めて実感することになりました
特に事務職や経理職は応募者が多く、企業によっては若い世代の応募者と比較されることになります
「33年間の国家公務員経験があるから、ある程度は評価されるだろう」そう考えていた部分もまったくなかったわけではありませんでした
ところが、民間企業から見ると、長い公務員経験がそのまま「民間企業で即戦力になる経験」として評価されるとは限りません
50代の転職では、これまで何をしてきたのかだけではなく、「その経験を入社後にどう活かせるのか」まで説明する必要があると感じました
合わせて読みたい→「50代国家公務員の転職は厳しい?100社応募して痛感した現実」
② 内閣府官民ジョブサイトに期待したが、希望する求人がほとんどなかった
50代で公務員から転職するにあたり、私は公務員向けの転職支援制度にも期待していました
早期退職制度を活用すると、公務員向けの転職サイトである内閣府官民ジョブサイトを利用できると知り、登録しました
「公務員の経験を理解している企業が求人を出しているのなら、きっと自分にも合う求人があるだろう」
当初はそう期待していました
ところが、実際に求人を確認してみると、私が希望する福岡県内の求人はほとんどありませんでした
さらに、防衛事務官としての経験を活かせそうな求人についても、私の場合はほとんど見つかりませんでした
これはかなりショックでした
もちろん、官民ジョブサイトそのものが悪いということではありません
ただ、私自身の経験からすると、「このサイトだけを頼りにしていたら、再就職できなかったのではないか」と強く感じています
50代で公務員から民間企業へ転職する場合は、ひとつの転職サイトだけに頼るのではなく、ハローワークや民間の転職サイト、転職エージェントなど、複数の方法を併用することが重要だと、転職活動中に改めて感じました
③ 公務員の経験を民間企業でどう活かせるか説明するのが難しかった
私が転職活動でかなり時間をかけたのが、「公務員としての経験を民間企業でどう活かせるのか」を整理することでした
私は防衛事務官として、会計、給与計算、予算執行、国庫金事務、決算処理など、事務系の仕事を経験してきました
しかし、それらの経験が民間企業の求人票に書かれている業務と完全に一致するわけではありません
例えば、同じ「会計」という言葉を使っていても、官公庁と民間企業では会計制度や業務の進め方が異なります
そのため、「私は公務員として○○をしていました」だけでは、採用担当者に十分伝わらないことがあります
そこで、
- どのような仕事をしていたのか
- どのくらいの規模の仕事を担当したのか
- どんな責任を持っていたのか
- どのような能力が身についたのか
- 民間企業でどのように活かせるのか
を一つずつ整理しました
これは想像以上に時間がかかりました
公務員経験が長い人ほど、「自分が当たり前にやってきた仕事」を民間企業でも通用する言葉に置き換える作業が重要だと思います
合わせて読みたい→「防衛事務官の経験は民間企業で通用する?転職して分かったこと」
④ 地方在住では希望する求人が少なかった
転職活動では、勤務地の問題にも苦労しました
私は自宅から30分程度で通勤できる企業を中心に探していました
しかし、田舎町に住んでいると、そもそも希望する事務職の求人自体が多くありません
求人を探して、「この会社なら通勤できそうだ」と思って詳しく確認すると、
- 給与条件が合わない
- 年齢条件が合わない
- 求められる経験が違う
- 通勤時間が長い
- 希望する職種ではない
といったことも少なくありませんでした
都市部であれば選択肢が多いのかもしれません
しかし、地方で生活している50代の場合、「転職できる会社を探す」だけではなく、「現実的に通勤できる会社を探す」という条件も加わります
この違いは、実際に転職活動をしてみて初めて強く感じました
⑤ 書類選考で落ち続けることが精神的につらかった
50代の転職が厳しいことは、ある程度覚悟していました
「100社以上応募しても、なかなか決まらないかもしれない」そう考えて転職活動を始めました
実際、数多くの企業に応募しました
それでも、書類選考で不採用の連絡が続くと、やはり精神的にはかなり堪えます
頭では、
「50代の転職だから仕方がない」
「自分に能力がないということではない」
と理解していても、不採用のメールが届くたびにガックリします
特に、それまで長年公務員として働いてきた人にとっては、「これまでの経験を評価してもらえないのではないか」という不安も出てきます
転職活動は、求人を探して応募するだけの作業ではありません
不採用になっても次の会社へ応募し続ける精神力も必要になります
私にとって、これは50代の転職活動で特に大変だったことのひとつでした
合わせて読みたい→「50代公務員の転職で書類選考が通らない原因|実際に落ち続けてわかったこと」
⑥ 面接では「なぜ今、公務員を辞めるのか」を必ず聞かれた
書類選考を通過して面接まで進むと、別の壁がありました
それは、「なぜ、その年齢で公務員を退職して民間企業へ転職するのですか?」という質問です
50代で安定した国家公務員を辞めるのですから、採用担当者からすれば当然気になるところだと思います
そのため、面接では退職理由や転職理由を何度も説明することになりました
「なぜ公務員を辞めたのか」
「なぜ今になって民間企業なのか」
「入社後は長く働くつもりなのか」
こうした質問に対して、納得してもらえるように説明する必要があります
さらに、もう一つ面接で何度も経験したのが、「自衛隊で勤務していた=自衛官」と思われることです
これは「自衛隊に勤務していた50代=定年して再就職のためにきた人」と思う企業が多かったということだと思います
そのことについては、「なるほど、確かにそう思いますよね」と面接受けるたび、実感させられました
しかし、私は自衛官ではなく、防衛事務官です
そのため、面接では、「自衛隊で勤務していましたが、自衛官ではなく事務方の人間になります」や「制服ではなく背広を着て事務をしているひとです」という感じの説明をする場面が何度もありました
一般の方からすると「自衛隊で働いている人」という認識になりやすいため、採用担当者に自分の職種を正確に理解してもらうことも、転職活動のひとつの仕事だったように思います
⑦ 転職活動には時間・体力・お金が想像以上にかかった
最後に、意外と大きかったのが転職活動そのものにかかる負担です。
転職活動には、思っていた以上にお金がかかります
例えば、
- 面接へ行くための交通費
- 履歴書用の証明写真
- 応募書類の郵送費
- 面接に必要な衣類などの費用
などです
ひとつひとつは大きな金額ではありません
しかし、応募企業が増えていくと、こうした「小さな出費」も積み重なります
そして、金銭的な負担以上に大きかったのが、時間と体力でした
私は最後の3か月間、有給休暇を使いながら転職活動をしていました
応募する企業ごとに、
「この会社に応募する理由は何か」
「志望動機をどう書くか」
「面接では何を聞かれそうか」
「これまでの経験をどうアピールするか」
を考えなければなりません
1社応募するだけなら、それほど大変ではありません
しかし、それが何十社、何百社となると話は変わってきます
応募先ごとに志望動機や面接対策を考えていると、想像以上に精神的にも身体的にも疲れていきました
その結果、転職活動と並行して予定していた資格の勉強まで、なかなか手が回らなくなりました
「転職活動をしながら資格の勉強も頑張ろう」と考えていましたが、実際にやってみると、そんなに簡単なことではありませんでした
50代の転職では、求人を探す時間だけではなく、応募書類の作成、面接対策、移動、不採用による精神的な負担まで含めて考える必要があると感じました
50代で公務員から民間企業へ転職して感じたこと
ここまで紹介したように、私の転職活動は決して順調だったわけではありません
むしろ、「公務員として長く働いてきたのだから、もう少し評価されるだろう」という期待は、何度も打ち砕かれました
特に強く感じたのは、公務員としての経験が無駄だったわけではない
しかし、それを民間企業に伝わる形に変換しなければ評価されにくいということです
これは、50代で公務員から民間企業へ転職する人にとって、とても重要なポイントだと思います
「公務員として何をしてきたか」だけではなく、「その経験を民間企業でどう活かせるのか」まで考えて、職務経歴書や面接で伝える必要があります
また、地方在住であれば、勤務地や通勤時間によって応募できる企業が大きく制限されることもあります
そのため、50代の公務員転職では、最初からある程度の長期戦を覚悟しておいたほうがよいでしょう
それでも50代で公務員から民間企業へ転職できた
ここまで苦労したことを書いてきましたが、私は最終的に民間企業への転職を実現することができました
転職活動を通じて感じたのは、「50代だから転職できない」のではなく、「50代だからこそ転職活動の方法を工夫する必要がある」ということです
公務員時代の経験をひとつひとつ整理し、民間企業で活かせる能力に置き換えていく
自分の経験に合う求人だけを待つのではなく、複数の転職サイトやハローワークなどを利用して求人の選択肢を増やす
そして、不採用が続いても、ひとつひとつの結果に振り回されすぎずに応募を続ける
簡単なことではありませんでしたが、こうした積み重ねが最終的な転職につながったと思っています
まとめ|50代の公務員から民間企業への転職は覚悟が必要
私が50代で公務員から民間企業へ転職活動をして、特に苦労したのは次の7つです
- 50代という年齢が大きな壁になった
- 内閣府官民ジョブサイトに期待したが、希望する求人が少なかった
- 公務員の経験を民間企業でどう活かせるか説明するのが難しかった
- 地方在住では希望する求人が少なかった
- 書類選考で落ち続けることが精神的につらかった
- 面接で「なぜ今、公務員を辞めるのか」と何度も聞かれた
- 転職活動には時間・体力・お金が想像以上にかかった
50代で公務員から民間企業へ転職することは、決して簡単ではありません
特に、長年公務員として働いてきた人ほど、「これまでの経験が民間企業でどのように評価されるのか」という問題に直面すると思います
私自身も、何度も不採用になり、「本当に転職できるのだろうか」と不安になりました
それでも、職務経歴を整理し、自分の経験を活かせる仕事を探し、応募を続けることで転職することができました
これから50代で公務員から民間企業への転職を考えている方には、「思っている以上に厳しいかもしれないけど、最初から諦める必要はない」とお伝えしたいと思います
私自身の転職活動の経験が、同じように50代で公務員から民間企業への転職を考えている方の参考になれば幸いです
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